病棟勤務時は日々業務に追われ、手術出しや急変対応、検査、処置介助に追われ、じっくりと患者様、家族様と向き合えず、充実したコミュニケーションを図る事の難しさや、ご希望に沿ったケア介入の難しさを感じていました。
訪問看護では、利用者様や家族様一人ひとりとゆっくり向き合えるので、関係性やコミュニケーションの構築が図りやすく、個々に適したケア介入が可能であり、その人らしい生活が送れるように看護師としてサポートできることに訪問看護師としての魅力を感じています。また病棟では病院内の多職種との関わりはあるものの、地域ぐるみの連携は少ないように感じていました。しかし訪問看護では主治医は勿論、看護師やリハビリ職、ケアマネージャーや介護施設との関わりも多く、より地域ぐるみで一丸となってサポートしているように感じています。
一方、訪問看護では基本的に看護師1人で訪問する事が多く、処置介入に悩んだ際、相談できる上司が側には居ないので、電話等を通じて主治医や上司へ連絡し指示を仰ぎ対応する事もあります。最初は不安に感じることもありましたが、電話越しの頼れる上司によるサポートや事前に助言頂く事で、今は安心して介入する事が出来ています。
今は利用者様との関わりがとても楽しく、病棟勤務時の経験を活かせる場面もあり、充実した訪問看護の日々を送っています。なかには状態が悪化してしまう方や看取りに立ち会うこともあり、いざその場面になるとまだまだ未熟な面を思い知る事もあります。もっとこうできたのではないかと考えさせられますが、沢山の方と関わる中で訪問看護師として日々成長させて頂いています。